「なんでアゼルバイジャンにお住まいなのですか?」という質問をよく受けるのですが、一言で申し上げると「生活費が超割安で、治安がとても良く、居住権の取得が簡単で、ビジネスチャンスがたくさんある」からです。(生活費はアジア新興国以下と言っても過言ではないです。) 下の米ドルに対するアゼルバイジャンマナット(AZN)の為替の推移が、この国の現状を物語っています。 ソ連から独立後、カスピ海油田開発に依存した経済運営を進めてきたアゼルバイジャンですが、資源価格の下落による輸出・外貨準備高の減少に伴い、2015年より段階的に通貨の切り下げを実施せざるを得ない状況に追い込まれました。2015年2月時点で1ドル0.78マナットであった為替レートが、2018年5月時点ではそれが1ドル1.7マナットとなり、なんとたった3年で通貨の価値が半分以下にまで減少してしまったのです。2017年にはアゼルバイジャン国際銀行が債務不履行に陥る事態となりました。
(実際暮らしているとあまり実感はないのですが)この国は通貨危機の真っただ中にあるのです。そして、通貨危機にある国においては、外貨を持つ外国人はとっても割安に生活することができるのです。 では生活水準はどうかというと、そこそこ近代化が進んでいます。21世紀初頭まではこのバクーという街はカスピ海沿岸の片田舎だったのですが、国策として地方から人を集め、インフラ開発を進め、また、観光客を呼び寄せるための美術館やスポーツ関連施設等を充実させてきました。2025年の万博開催にも立候補しています。(大阪と競っています。) 不便な点はまだまだありますが、普通に生活していくのには特段大きな問題はないのではないかと思います。 スーパーではたいていの食材が手に入り、地下鉄とバスで市内どこにでもアクセスでき、ケーブルテレビに加入すれば海外のスポーツも見れ、光ファイバーや4Gの通信網もあり、ショッピングモールに行けば海外ブランドの服もあり、ATMも至る所にあり、ロシア料理やグルジア料理のおいしいレストランもたくさんあります。 そう、今このタイミングであれば、お得なお値段で、簡単に居住権が取得でき、そこそこのプチヨーロッパ生活を味わうことができてしまうのです。 起業家にとってはビジネスチャンスがたくさんあります。アゼルバイジャンの市場自体はそれほど大きくはないのですが、今世紀に入るまでほぼ外界と隔絶されていた国なので、国民は突如流入してきた海外の物やサービスや文化に夢中です。一方で現地企業ではそういった国民のニーズを十分満たすことができておらず、グローバルな起業家にとっては競争も少なくブルーオーシャンな市場がたくさんある魅力的な国となっております。昨今南アジアや中東から起業家がどんどん流入してきています。
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