アゼルバイジャン軍は「ある程度満足のいく戦果」を挙げつつあると個人的には思います。今回のナゴルノ・カラバフ紛争第一章の山場は近いかも。 カラバフの最新の戦況ですが、Live Mapが非常に良くまとまっているので是非ご覧ください。
南部戦線 カラバフ南部、イランとの国境沿いの最激戦区を勝手に南部戦線と名付けました。ご覧頂ければ分かるように、アゼルバイジャン軍はカラバフとイランとの国境を塞ぐように一帯を占拠していっています。狙いは以下かと。
北部戦線 同じくカラバフ北東部の戦線を北部戦線と勝手に命名して、狙いについても簡単に推察。
今後の展開 アゼルバイジャンはカラバフの陸の孤島化に成功し、南部Khoda Afarinダムを押さえたことで、じわじわと地元住民の生活を破壊できる状態に。 アゼルバイジャン軍がもう一段戦線を押し上げてから一旦停戦に入るかな? 北部Sarsangダムまで占拠するとアルメニアから猛烈な仕返しに合いそうなので、その一歩手前で、大統領選挙直前のトランプに花を持たせる形でアメリカ仲介の一時停戦に入るかもと予想してます。 トランプが(選挙を意識して)「アルメニア人はいいやつだ」とアルメニア側にリップサービスを始めたので、アゼルバイジャンの独裁者アリエフはおそらく裏で「アルメニア寄りのコメントを控えてくれたら、あなた(トランプ)をヒーローにして停戦しますよ」と囁いていることでしょう。 難しいのはプーチンにも見せ場を作ってあげないといけないので、米露共同での停戦仲介になるかもしれないですね。 となると米露核軍縮とパッケージでの取り扱いになるかもです。中東和平に加えて核軍縮とカラバフ停戦をまとめたらトランプはノーベル平和賞間違いないでしょう。 いずれにせよこれから数日が今回のカラバフ紛争の第一章の山場です。 戦局を優位に進めるアゼルバイジャンは米露相手に一体どんな条件を要求するのでしょうか。(逆に米大統領選挙までに停戦がまとまらない場合泥沼化しそうです。) 一時停戦が上手くいったら、(PKOが入らない場合)アゼルバイジャン軍がアルメニア系住民をひっそりと民族浄化しながら散発的にドンパチやって、機を見て再侵攻というシナリオかと思います。 アゼルバイジャンはトルコが介在しない終戦は受け入れないはずなので、一旦停戦してもまたドンパチ始めると思います。 以上がベストケースのシナリオです。 逆にワーストケースは一時的な国際世論は気にせず、アゼルバイジャン軍がこのままカラバフの大部分を占領するという筋書きです。やりかねない。(後々ドンパチ始める口実は残しておきたいはずなので、カラバフの100%完全占領はしないと思います)
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