話題のナゴルノ・カラバフを取り巻く状況を一枚にまとめようと苦心したのですが、私の画力ではこれが精一杯でした。見苦しくて恐縮です。
私長年バクーに居住しており、カラバフ問題に関しては多少なりとも理解しているつもりですので、ちょいと解説させてください。 アゼルバイジャン人とアルメニア人ってどんな人? まず99%の日本人はアゼルバイジャンもアルメニアもよく知らないでしょう。 RIZINライト級王者のTofiq Musayevがアゼルバイジャン人で、モデルのKim Kardashianがアルメニア人。 ではどんな人達かというと:
まぁ、こんなアゼルバイジャン人とアルメニア人が揉めたらえらいことになるわな。 なんでナゴルノ・カラバフで揉めてるの? とっても簡単に最近の流れを時系列でまとめます:
ちなみにカラバフに資源や戦略的要所がある訳ではなくただの山です。 竹島並みに不毛な領土紛争。 今回の戦争はどちらが仕掛けた? お互い相手が先制攻撃をしてきたと非難しあっているが、真実は闇の中。 今年の7月頃から散発的な軍事衝突が発生しているが、9月後半に発生した本格的な衝突に関してはフランスのマクロン曰く「アゼルバイジャンが先に仕掛けた」とのこと。おそらくなにか証拠をつかんだのだろう。 私自身もアゼルバイジャンが先に仕掛けたと推測している:
状況証拠から察するに、今戦争をして得をするのはアゼルバイジャン。米中対立とコロナのどさくさに紛れて国境を書き換えるチャンス。 先週末からの本格戦闘以降、アゼルバイジャン軍がカラバフに攻め込んでる戦況を見ても、アゼルバイジャンから先に仕掛けたという説の方が納得感あるかな? 各国の反応は?
大変複雑ですね。。。 今後の展開は? 報道ベースですが、戦局はアゼルバイジャン軍がカラバフ・アルメニア軍を圧倒してます。戦力差を考えれば当然か。 また、現地のアゼルバイジャン人の民意は「今回でカラバフ問題に決着をつける」です。即ち独裁者アリエフとしても中途半端な戦果では国民を納得させれません。 とはいえ、誰もこの紛争がロシア対トルコという構図になることは望んでおらず、あくまでアルメニア対アゼルバイジャンの局地紛争に留めたいはず。 大国の介入前にスピード決着でアゼルバイジャンがカラバフのかなりの部分を奪い返したタイミングで、ロシア・トルコ・フランス・イギリス・アメリカあたりの仲介で停戦というのが妥当な流れではないでしょうか?運良くトランプもコロナに感染しアメリカの動きも鈍り、アゼルバイジャンのカラバフ侵攻はしばし続くか。 一方カラバフ・アルメニアはゲリラ戦で時間を稼ぎ、国際社会が介入してくれるのを待つか(誰も介入したくないのだが)。 追い詰められたアルメニアがぶちキレて前代未聞のパイプライン攻撃を実施しないことを祈る。 アルメニアがBTCパイプラインを攻撃した場合、アゼルバイジャンは躊躇なくアルメニアの原発を攻撃するだろう。 あるいは、アルメニアの危険性とBTCパイプラインの重要性を喧伝するため、アゼルバイジャンが自作自演でパイプライン近郊に爆弾落とすかもしれない。 あるいは、アルメニアが本当にヤバくなったら、ロシアを引きずり込むために、アルメニアが自作自演で駐留ロシア軍に砲撃するかもしれない。 これは冗談ではない。アゼルバイジャン人もアルメニア人も「平気でそういうことのできる人達」だからだ。現地に住めば分かる。
2 コメント
管理人
10/8/2020 01:01:54 pm
良記事発見。
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管理人
10/23/2020 04:57:44 pm
良記事その2
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