二年前に当ブログが『アゼルバイジャンはアルメニア本土(カラバフじゃない)に侵攻する』と予言をした時、読者の皆さんからの反応は全くありませんでした。 それから時は経ち、世界の耳目がウクライナに集中し、誰もがナゴルノ・カラバフ戦争のことなどすっかり忘れ去ってしまった2022年の9月、 はい、やりました。 アルメニア国内にものすごい攻撃が加えられている様子がNASAの監視システムに捉えられています。 9月13日の攻撃初日だけで30以上のアルメニアの街が攻撃され、多くの民間施設がターゲットとなったようです。また、アゼルバイジャン兵が領土侵犯をして、アルメニア国内に侵入したことも確認されています。 アゼルバイジャン政府・市民は例によって「我々は攻撃なぞしていない」「アルメニアが先制攻撃をした」と無理のあるフェイクニュースを拡散していますが、明確にアゼルバイジャンが(係争地ナゴルノ・カラバフとは関係のない)アルメニア本土に先制攻撃・侵攻をしたと断言できます。(戦力が劣勢のアルメニアから攻撃するわけがない) 戦争犯罪 一般の皆様がこの戦争に気付いたのは、SNSに流れてくる戦争犯罪動画によってではないでしょうか。 冒頭の裸の女性死体はArman Tatoyanという女性アルメニア兵のもので、アゼルバイジャン兵に両足ちょん切られてダルマ状態でレイプされて殺害されたようです。
最もバズったのはこのアルメニア兵処刑動画ではないでしょうか。
ここまでえげつない戦争犯罪はロシア軍でもなかなか見られないものです。ちょっと残忍さがレベチです。
当ブログは2020年の第二次ナゴルノ・カラバフ戦争以前より一貫して「アゼルバイジャンはヤバい」というヤバいメッセージを発信し続けており、それにより数多くの誹謗中傷にさらされてきました。 でもほら、これヤバいっしょ?? そろそろ私の言っていることを信じてもらえたでしょうか?? アルメニアは詰んだ と思う今日この頃です。
もうアゼルバイジャンが何やっても歯止めが効かない状況です。 直近では、業を煮やした欧州の仲介もあり、2022年末までに両国が平和条約を締結するという流れになっております。 この平和条約の中身はまだ正式なものは出てきていないのですが、3月にアゼルバイジャンがアルメニアに突きつけた「五つの要求」がベースになるのではと思われます。
要は、スターリンが決めた滅茶苦茶な国境を尊重してカラバフをアゼルバイジャン領と認め、アルメニア南部イラン国境沿いのザンゲズール回廊を開放してアゼルバイジャン本土からトルコまで陸続きにさせろ、ということです。
これどっちに転んでもアルメニアは地獄です。
もし平和条約を締結した場合、アルメニアはカラバフから兵を引くことになります。 アゼルバイジャンの独裁者アリエフは、カラバフのアルメニア系住民をアゼルバイジャン市民として迎え入れると表明していますが、そんなわけないでしょ!! 丸裸のアルメニア人居住区に、あんなことやこんなことやそんなことまで平気でやらかすアゼルバイジャン兵と、どんなことでもできてしまうアゼルバイジャン市民が押し寄せてくるのです。アルメニアはカラバフを諦め、軍民一体で脱出するしかないでしょう。 もちろん平和条約により一時的な平和は担保できるでしょう。しかしこれまで緩衝地帯として機能していたカラバフを失い、剥き出しのアルメニア本土がアゼルバイジャンと対峙することになります。必然的に次なる戦場はアルメニア本土となってしまうのです。 また、ザンゲズール回廊の開放は、実質的にはアゼルバイジャン軍のアルメニア国内駐留、もしくは、最悪アルメニアの領土割譲ということでしょう。これはキツイぞ。 逆に平和条約を蹴った場合、アゼルバイジャンは容赦なくアルメニア本土に攻め込んでくるでしょう。 アゼルバイジャンがイスラエルから大量の武器を購入している、アゼルバイジャン西武の飛び地Nakhichevanに戦力を集めている、といった情報が錯綜しています。 アゼルバイジャンはアルメニア本土に侵攻して、力ずくでザンゲズール回廊をこじ開ける気満々なんです。 時系列が行ったり来たりで恐縮ですが、思い出して欲しいのは2020年12月にアゼルバイジャンの独裁者アリエフが行った歴史修正スピーチです。当該スピーチにおいて独裁者は「アルメニアのYerevan(首都)、Zangezur(南部)、Goyche(セヴァン湖東)はアゼルバイジャン人の歴史的な領土である」と、とんでもない歴史改ざん宣言をしました。 そしてなんと今回のアルメニア本土侵攻直後の2022年9月19日に、アゼルバイジャンメディアに「Goycha-Zangazur共和国」なる未承認国家の設立が本当に宣言されてしまったのですwww さすがにこれは牽制球だと思いますが、一方でアゼルバイジャン人の本音が透けて見える出来事でもありました。 あくまで私の感覚ですが、アゼルバイジャン政府・市民の願望は「アルメニアの完全占領、アルメニア人の完全民族浄化」だと思っています。 表では「アゼルバイジャンは平和を願っている、戦争なんてしたくないんだ、戦争犯罪動画はアルメニアが作ったフェイクだ」とプロパガンダを拡散しているアゼルバイジャン人も、裏ではアルメニア兵の処刑動画に熱狂しているのです。 テュルク族って生き物は一度敵認定した敵は殲滅するまで殺し続けるんです。 ペロシのアルメニア訪問 ところで日本の陰謀論者ってめっちゃ頭悪いですよね?
アゼルバイジャンによる侵攻直後の9月17日、米下院議長ナンシー・ペロシがアルメニアを電撃訪問しました。
これによりアゼルバイジャンは矛を収めるしかなく、事態は一旦沈静化しました。 このペロシ訪問に関し日本語SNSを見てみると「ペロシが火に油を注いだ、戦争を煽りに行った」みたいなコメントが多数見られました。 ちょっと考えて欲しいんですが、コーカサスで戦争煽って米国の国益になんのメリットがあるんすか?? てか煽りたいんなら放置しとけば勝手にアゼルバイジャンが攻め続けます。ペロシの訪問によりアゼルバイジャンの動きが封じられたので、彼女の行動は事態を沈静化させたのです。 陰謀論者達の妄想とは真逆なんです。 私はペロシの訪問は単なる選挙対策だと思ってます。中間選挙に備えアルメニア票田を取りに行っただけでしょう。 そして"もう一つ"米国がアルメニアを支援する強力な目的があると思っているのですが、それは本投稿の最後に記したいと思います。 逆サイド陰謀論 として当ブログって貴重じゃないですか? 陰謀論の世界ではたいてい米欧を完全悪と決めつけて、彼らの手口を暴露するというものが主流です。 その世界観の中で登場するソビエトやテュルクは、米欧にやられる『被害者キャラ』なわけです。 ところが当ブログで数々の暴露をしたように、ソビエト・テュルク側から物事を眺めてみると、彼らが純然たる被害者なわけもなく、やっぱりソビエト・テュルクもおぞましいことを散々やらかしているのです。 ただ手口が雑過ぎて証拠を残しまくってしまい、また、ひたすら嘘をついて言い逃れをするというこれまた雑な言い訳のため、陰謀ではなく悪事になってしまうのです。 結局の所、世の中西も東も悪ばかり。 アゼルバイジャン民族・テュルク族の手口 がだいぶ理解できてきました。 こいつら動物的に生息域を拡大するんです。 ① ふらっと異国に現れる 彼らは時には遊牧民として、時には移民として、異国にふらっと現れしれっと定住し始めます。 当ブログを読んで頂いている方の中には実際にアゼルバイジャンで観光してみた人もいるでしょう。おそらくそういった方はそこまでアゼルバイジャンに対してヤバい印象は持っていないと思います。私も初めはそうでした。 そう、こいつらパッと見でヤバさが分からないんです。別にそこまで危ない連中に見えないので、地元民もついつい移民を受け入れてしまうんだと思います。 ② 猛烈な性欲で繁殖 一旦定住すると物凄い勢いで繁殖して人口を増やします。 地元民と交われなかったり、限界集落でパートナーを見つけられなくても問題ありません。そんな時は近親相姦で繁殖するんです。 こうしていつしか地元民より彼らの方が数が多く力を持つ状況が生まれます。 ③ 民族浄化 当然地元民と対立が発生します。 彼らは自分の思い通りにならない状況が許せないので、批判や対立に対しては武をもって民族浄化で対応します。「ムカついたら殺す」です。 ④ 歴史修正 そうすると当然歴史は酷いものになり、また諸外国からの批判に晒されます。 批判されるのが大嫌いな彼らは、歴史を書き換えて「なかったこと」にしちゃうんです。 「アルメニア人の虐殺はフェイクだ」「アゼルバイジャン民族は古来よりカラバフに住んでいた」とハチャメチャなおとぎ話が歴史の教科書に載るのです。 ⑤ 無限ループ 以下、③民族浄化と④歴史修正の無限ループで版図が無限に拡大していきます。 アゼルバイジャン民族の祖先である中央アジア系テュルク族がイランに現れたのは11世紀のことです。そこから僅か1000年足らずでイラン北部から南コーカサスにかけての大半がいつの間にかアゼルバイジャン民族に支配され、古来よりこの地に住んでいたアルメニア人は隅っこに追いやられています。 アゼルバイジャン民族がどれだけ苛烈なことを行ってきたか想像に難くないでしょう。 今後もし、アゼルバイジャンがアルメニア人を完全民族浄化したら、100年後のアゼルバイジャン人はこう答えるでしょう、「アルメニア?なにそれ?そんな国存在しなかったのよ。陰謀論に騙されちゃダメ」と。 Structural Instinctive Liar (組織的本能的ウソつき) 当ブログではちょくちょくアゼルバイジャンのブレインウォッシング事情について紹介してきました。 ちなみにこれは私が勝手に主張しているものではなく、国連や学術誌やシンクタンクのレポートにもアゼルバイジャンのブレインウォッシングは明記されているので、世界的に認知されたものです。(ところが最近欧米のシンクタンクが続々とアゼルバイジャンに批判的な過去のレポートを削除していっています。天然ガスの力は恐るべし。。。) さて、今回はついにもう一歩踏み込みたいと思います。 アゼルバイジャン人が拡散する奇天烈なフェイクニュースやプロパガンダや歴史修正ですが、単にブレインウォッシングの影響を受けただけではないと思います。 おそらくこいつらDNAレベルで本能的にウソつきなんだと思います。 (あ〜、ついに言ってしまった。。。なんて愚かなんだ私は。。。) 例えばアゼルバイジャン兵がアルメニア兵を処刑している動画を見せたら、あるアゼルバイジャン人は「この動画は合成動画」と答えました。どう見ても本物の処刑動画で国連も調査しており、合成の要素は見られないのに、反射的に「これはフェイクだ」とフェイクなプロパガンダが返ってくるのです。 また、あるアゼルバイジャン人はアルメニアの虐殺博物館について、「そんなのフェイクだ、トルコはアルメニア人を殺してなんかない」と答えます。でもトルコ自身も大量のアルメニア人が死亡したことは認めてますし(虐殺ではないと主張)、外交文書や写真なんかの証拠もたくさん残っていて、米国も調査団を派遣して実態をしっかり記録していたわけです。それでも反射的に「それはフェイクだ」とフェイクに答えるのです。 アルメニア関係だけではありません。 一事が万事、アゼルバイジャンに対する批判には反射的にぶちギレ、反射的に嘘をついて否定し、反射的に自分達にとって耳障りのよりプロパガンダだけを合唱するのです。 これはもうブレインウィッシングではなく、そもそもそういう生き物なんだと考えざるを得ません。 私は生物学者ではありませんが、おそらくアゼルバイジャン民族・テュルク族って生物的に生まれつき:
そしてこのDNAがめっちゃ強くて、少々他人種と混じっても、これらの性質が生き残り続けるんだと思います。 だからこそテュルク族は西はトルコから、東は中央アジア・シベリアまで生息域を拡大でき、それでいてアイデンティティーを失わないんだろうなと。 繰り返しますが、あくまで私個人の妄想です。 こういったテュルク族の性質が理解できると、世の中で起きていることが別の視点から見えてきます。 ブレグジットとウイグル人 イギリスのEU離脱は世界を大変驚かせましたが、その理由の一つが「トルコがEUに加盟したらトルコ移民がイギリスに押し寄せる」というものでした。 人種差別意識丸出しのとんでもない理由です、でも合理的な判断だと思います。 さすが七つの海を支配した大英帝国、他民族事情に精通しているのでしょう。本能的に招き入れてはいけない客人を見極めたのだと思います。 一方、ホロコーストの教訓からか、ドイツをはじめ欧州大陸諸国は積極的に移民・難民を受け入れてきました。 人道的・文明的な素晴らしい振る舞いです、でも致命的な判断ミスだと思います。
しれーっといつの間にかものすごい数のテュルク系移民がドイツ・ヨーロッパに侵入しているのです。かつて中央アジア・コーカサスで起きてきたことが今度はドイツ・ヨーロッパで起きつつあるのです。
東に目やると、中国が必死にテュルク系ウイグル人を迫害しています。 なぜそんなことをするかというと、理由は極めて単純で『そうしないと漢民族がウイグル人に飲み込まれる』からです。かつて中央アジア・コーカサスで起きてきたことが今度は中国で起きてしまうので、背に腹は代えられんということです。 もちろん特定民族に対する迫害は絶対に支持できませんが、しかし中国は漢民族が劣位になるシナリオは絶対に受け入れないのです。 さて、当ブログの予言・分析ってかなりの的中率じゃないですか? そんな予言大好きの私が、テュルク族の性質を踏まえた上で、中期的な未来について予言してみたいと思います。
この予言は是非外れて欲しいものです。 米国の軍事介入 話をアルメニア・アゼルバイジャンに戻しましょう。 口先介入によりアゼルバイジャンの侵攻をストップさせた米国ですが、私は米国が軍事介入をして(どうでもいい)アルメニアを守るというシナリオはあり得ると思っています。意外かもしれませんが。 太平洋戦争然り、冷戦然り、米国の世界戦略の根幹は『米国のライバルになりそうな覇権国家予備軍を未然に叩き潰す』ことでした。 考えてみてください。もしアルメニアがすり潰されてトルコとアゼルバイジャンが陸続きになったら?
これは立派な覇権国家候補であり、米国の潜在的ライバルです。
ウクライナ戦争を経て、プーチンがロシアから欧州へのエネルギー供給をトルコ経由に切り替えようとしていますが、これもまたトルコの地政学的影響力とエネルギーハブとしての地位を高めることになります。
こうなったら新生オスマンテュルク連邦は、
このシナリオを防ぐためには、アルメニアに独立国家として生存してもらって、肉の壁としてトルコとアゼルバイジャンの障害になり続けてもらうのが米国にとって都合が良いのです。 だからこそ、私は米国が軍事介入を含め徹底的に(どうでもいい)アルメニアを支援するのではと予想しています。 インドもまたトリッキーな動きを見せています。 中立フェチであるはずのインドが、なんとアルメニアに兵器を売っているのです。 宿敵パキスタンがアゼルバイジャンを支援しているため、このインドの動きは印パ代理戦争かとも言われていますが、私は違うと思います。 インドも虎視眈々と次なる覇権国家の地位を狙っており、ライバルになりそうな新生オスマンテュルク連邦の邪魔をしたいというのが本音なんだと私は思ってます。 イランはかなり思い切った動きを見せています。
イラン軍がアゼルバイジャンとの国境付近で大規模軍事演習を実施し、アルメニア南部のKapanに領事館を開設し、さらには外相がアルメニアを訪問し「もしアゼルバイジャンがアルメニアの国境を変更したら、それはRed Lineだ」とかなり強力なメッセージを発信しています。
イランはよく分かっているのです。アルメニアが堕ちたら、次はイランの番かもしれないと。 当ブログでもさらっと触れましたが、このトルコ・アゼルバイジャンvsイランというシナリオは米国も相当警戒しているようです。 ところで、イランで広がる反スカーフデモですが、実はイラン北部のアゼルバイジャン民族居住区で盛り上がりを見せているのです。これでアゼルバイジャン民族居住地でなんか起きたらイランも困るわけで、その対策としても軍隊をちらつかせているのだと思います。 イラン軍の銃口は国外だけではなく国内にも向いているのです。 さて、私個人の見解ですが、このトルコ・アゼルバイジャンvsイランというシナリオは近々では起こらないだろうなと思っています。 二兎を追う者は一兎をも得ずです。 アゼルバイジャンの独裁者アリエフとしても、ちょうどイランが革命前夜な状況になっており、手を出したい欲求に駆られていると思いますが、如何せんアルメニアとは戦力が違い過ぎます。イランは迂闊に闘える相手ではありません。 アゼルバイジャンは当面はアルメニアの弱体化に注力するでしょう。 また、アゼルバイジャンは「欧州にもっとガスを供給できる」と威勢のいいことを言っていますが、実態はバクー油田の産出量は右肩下がりなんです。
そう、自国資源の枯渇リスクに備えるためにアゼルバイジャンは「資源の供給元」から「資源の物流ハブ」へとビジネスモデルの転換を迫られているのです。
だからこそ矢継ぎ早に、イラン・トルクメニスタンとガスのスワップ契約を締結し、カザフスタンからの原油輸送も目論んでいるのです。 油に色はありません。
ヤバい国で産出された原油・ガスをアゼルバイジャン・トルコ経由でジャブジャブ洗って欧州に輸送することに活路を見出すしかないのです。 私はこれをオイルロンダリングと呼んでいます。 そう考えた時、アゼルバイジャンからイランに喧嘩を売るわけないんです。 当面はオイルロンダリングのサプライヤー・中継地点であるイランと表向きフレンドリーに接するのが得策でしょう。 大惨事世界大戦 さて、変数が多すぎて今後の展開が読めません。 もし平和条約がアルメニア南部の領土割譲を含むものであれば、これはアルメニアにとって死刑宣告のようなものです。 これを飲めば、アルメニアはイランとの国境を遮断され、イランからのパイプラインもアゼルバイジャンに握られます。イランとの交易も制限されジリジリと経済的に弱体化の道を辿るでしょう。 これを拒めば、再び軍事衝突です。結局アゼルバイジャンにアルメニア南部を制圧されることになると思いますが。 ここで思い出してほしいのは「アルメニアの国境変更はRed Lineだ」と宣言をしたのは、イランの”外相”です。最高指導者ハメネイでもなく、軍部の人間でもありません。イランはギリギリのところでエスカレーションを避けつつ、逃げ口上を残したのです。 とはいえ、もしアゼルバイジャンがアルメニアの国境変更をした際、なんの軍事行動も取らなければ国内外に弱腰がバレてしまいます。 とはいえ、もしイランが軍事行動を取れば、イラン北部のアゼルバイジャン民族が何をしでかすか分かりません。 アゼルバイジャンはGoycha-Zangazur共和国の花火なんか打ち上げてしまい、国民の期待値を上げてしまいました。これでアルメニア本土の領土を取らなければ、国内がどう反応するか不確定要素が残ります。 一方、武力でもってアルメニアの領土取っちゃえば、国際的にはロシアと同列の危険テロリスト国家扱いになるでしょう。悩ましいのです。 また、強気に出て、もしイランと衝突することになれば、ガスのスワップ契約もご破産となり、ユーラシア大陸のエネルギーハブとなる夢も危ういものとなります。これは欧州も困ります。 アルメニアの領土割譲となってくると、米国はトルコ・アゼルバイジャンの邪魔をしたいはずですが、極寒の欧州へのエネルギー供給の命綱であるアゼルバイジャンにどこまで強気の対応をできるか。アゼルバイジャンは欧州を人質にできるのです。 ロシアも黙ってるはずありません。 必ずどこかで揺さぶりをかけて、存在感を誇示してくるはずです。 そう、誰かがボタンを一つ掛け間違えれば大惨事になっちゃうんです。 細心の注意を払い、なんとか現実的な落とし所を見つける外交努力が必要になってくるのですが、そんな解決策を見い出せなさそうな馬鹿な国民と馬鹿なリーダーが勢ぞろいしています。。。 50年後の人類は『第三次世界大戦の始まりはナゴルノ・カラバフだった』と振り返ることになるかもしれません。
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