「裏金疑惑」「ワタリガニ密漁」「冬眠しないクマ」etc... 相変わらずクソどうでもいいガラパゴスな話題が日本を賑わし、メディアを見てみると、頭の悪い解説者の非論理的なコメントや偏向報道・フェイクニュースで溢れています。 英語音痴な日本人には世界の情報は入ってこず、世界の中心からズレた話題につき、世界から程遠い低レベルな議論が今日も繰り広げられています。 日本人と話していると、まるで他の星の生命体とコミュニケーションをしているかのような錯覚に陥ります。 そんな一億思考停止状態の大日本民主主義人民共和国にお住まいの皆様に、どうしても伝えたいことがあり、ここに最後の投稿をしたいと思います。 『どうも6~8世代程度の間隔で、世界が短期間に急激に変わるタイミングが来るようだ。我々は今その真っ直中にいる。 これから2~3年の内に起こることは、今後50~60年の世界の行く末を決定づけるだろう。』 これは米国大統領ジョー・ロリコン・バイデンが2023年11月にコメントしたものです。 前回の投稿でも言及したように、世界はもはや後戻りできない一線を超えてしまったように思います。 イスラエルによるガザ地上侵攻は、サラエボ事件・ナチスのポーランド侵攻・真珠湾攻撃のように、世界史の行く末を決した大事件として歴史の教科書の1ページとなることでしょう。 「2020年代」の10年間は、世界の枠組みが抜本的に変革された10年として、後世語り継がれることになると思います。 これから我々が経験するであろうリセットは、これまで人類が経験したものとは比べ物にならないクレイジーなリセットとなることでしょう。
これら人類の時計の針を数十〜数百年分進めるかのような巨大なイベントが、短期間に同時多発的に起こる可能性があるのです。 「可能性がある」というよりは、個人的には「そうなる可能性が高い」とすら思っています。 インターネット時代のスピードを鑑みるに、これらの変革は数年の時間軸で起きるでしょう。数百年分の変化に相当するリセットが、数年で起こるということです。 そして長引く混乱期も覚悟しなければなりません。 「港区父さん、足立区父さん」の著書でお馴染みのロバート・キヨサキは、1929年の世界恐慌以降、第二次世界大戦を挟んで、およそ25年もの不況が続いたと指摘しています。 今回は2020年を始点とすると、2040~50年ぐらいまで混乱が続いても不思議ではないでしょう。 Jamie Dimonは、現在の状況は過去数十年間で最も危険なものであり、あらゆる不測の事態に備える必要があると説いています。 さて、この危機的状況下で、私が日本人にどうしても伝えたいメッセージ、それは岡島県警町山署刑事課捜査一係係長 北条保のモットーに凝縮されています。 『最悪を想定して、最善を尽くす』 下着泥棒や無銭飲食あるいは万引きといった凶悪犯に立ち向かい、最前線で岡島県民の安全を守る北条係長のこの短い言葉には、危機を乗り切るための叡智が詰めこまれています。 人類にどんな未来が待ち受けているのか、想像もつきません。変数と登場人物が多過ぎて、何が起こるのか分からんのです。 バイデンや習近平でさえも、暗闇の中を手探りで進んでいるような状態でしょう。 本投稿でこれから紹介するような論点も、数カ月後には陳腐化して、全く新しいシナリオが展開されているはずです。 しかしながら、確実に言えることは
これから先、賃貸にお住まいの方は地獄を見るでしょう。金・銀・ビットコイン等のハードアセットをできれば現物で持っていると、いざという時のヘッジになります。現金よりも缶詰の方が価値がある時代が来るかもしれません。日本以外の国に脱出できる準備があると尚良いでしょう。 以降の細かい議論はスルーして頂いて結構です。 『最悪を想定して、最善を尽くす』という北条係長の言葉のみ頭の片隅に置いて、来る混乱期を共に生き抜きましょう。 BIG CYCLE レイ・ダリオは過去500年の世界史&過去2000年の中国史を研究し、およそ75年前後の周期で人類に訪れるBIG CYCLEを提唱しています。
人類の長期サイクルに決定的な影響を及ぼすこれら5つの力が、1930-45年以降で最大のマグニチュードに達し、既存の世界秩序が破壊されるタイミングが来た、とレイ・ダリオは断言をしています。 最重要ファクターであるDebt(債務)の長期サイクルについて少し見てみましょう。 現在の長期債務サイクルにおけるサイクルピークは2008年でした。 ↑のチャートの青線は米国の官民債務/M2なのですが、このタイミングでM2(ブロードマネー)の7倍ものシステムレバレッジがかかっており、それが弾けて信用収縮(対M2比)のフェーズに入ったのがリーマンショックでした。 リーマンショック以降の米国は全く別の世界になってしまいました。 債務の絶対額は堅調に増え続けているのですが、中身を見てみるとベース・マネーの伸びが全く異なる次元に達しているのです。 これが長期債務サイクルの末期症状です。政府が国債を擦りまくって、中央銀行がお金を擦りまくって政府債務を購入して通貨を切り下げて、民間部門の信用収縮を補填する延命措置のような状態になるのです。これが日本の失われた30年の一つの側面であり、米国を含む世界の主要国が今現在直面している課題です。 お金は、官民の債務により生み出され、返済・納税・デフォルトにより消えます。
長期債務サイクルの末期では、質の悪い債務が政府や中央銀行のバランスシート上で肥大化し、もはや健全な方法でレバレッジを下げることが困難なデッドスパイラルの状態に陥ります。 この状態がさらにエスカレートするとどうなるか? 1800年以降、52もの国で政府債務/GDP比率が130%を超える水準にまで上昇しました。そのうち日本を除く51ヶ国が最終的にデフォルトに陥りました。 パウエルバズーカ 10年物国債金利が0%程度で推移するよう日本銀行が国債をパクパク買い入れるイールドカーブ・コントロール(YCC)。 黒田バズーカの代名詞とも言われたYCCですが、その原型は1930~40年代の米国にありました。 第二次世界大戦下、FRBは大量の米国債を買い入れ、インフレ率よりも国債利回りが低くなるよう(実質ほぼ0%)にして膨大な政府支出を賄ったのです。 1940年代のたった10年間において、ジャブジャブに刷られた米ドルは購買力の1/3を失いました。凄まじいまでの通貨の切り下げとインフレを受け入れることによって、米国は大戦に勝利したのです。 債務の主体が民間から政府に移ったという点において、この1940年代は現在の状況に酷似しています。 さて、現在、米政府の利払いが国防費をも上回りつつあり、海外軍事基地の維持すら困難になりつつあります。 そんなデッドスパイラルに陥ってしまった米国は一体どうするのでしょうか? Lyn Aldenは、1940年代と同じくFRBはYCCをやると予言しています。 Zoltan PozsarもFRBは金融緩和を再開して、なにかYCCのような政策をやるだろうとコメントしています。 パウエルバズーカがやってくる。 政府の金利負担を抑えつつ、インフレで債務を目減りさせようとするのであれば、自ずとYCC的な政策になってしまうのでしょう。 もしYCCをやったとして、現在の米ドルは完全なフィアット通貨(紙切れ)なので、購買力に与えるインパクト(インフレ)は1940年代より遥かに大きいものになるでしょう。 ブラックマンデー2.0 YCCまでやるかどうかはさておき、FRBが今年金利を下げ金融緩和(QE)にピボットするか否かが話題になっています。 まぁ大統領選挙の年ですし、どこかでピボットしてバラマキをやるのでしょう。 ではFRBがQEに舵を切ればまたバブルがやってくるのでしょうか? 現実は真逆のようです。 過去の傾向を見てみると、QEピボットのタイミングとバブルの再来にはラグがあるのです。 むしろピボットしてからマーケットのクラッシュが起こり、失業や倒産が増え、信用収縮が起こり、景気の大底が来るのです。 米企業の38%が今年レイオフを想定しており、50%が採用凍結を予定しているとの報道もあります。 今年我々を待ち受けるのは、ブラックマンデー2.0なのかもしれません。 パンダバズーカ 中国の人口は約14億人です。 ここでクイズです。中国には空き家は一体どれぐらいあるでしょうか? 元中国国家統計局のHe Kengは、とんでもない推計を述べました。
何が本当なのかもう分からないのですが、確実に言えることは中国の不動産市場には億単位の空き家が存在してしまっているということです。 中国が主張する不動産価格・価値は砂上の楼閣です。 地方政府金融公社(LGFV)や金融機関が提供した不動産ローンはとっくに焦げ付いてます。焦げ付いたローンを不良債権処理せずに、借り換えをして問題を先送りしているだけなのです。 日本の不動産バブル崩壊時、早めに不良債権を認識して引当を積んでいた金融機関は助かりました。一方で、膿を出し渋った金融機関は一夜にしてバタバタと倒れていったのです。 中国の金融機関は、ひょっとしたら当時の日本よりも大きなリスクを抱えているのかもしれません。 中国経済は"投資"で回っています。 資本財への投資がGDPの40-45%を占めており、これは主要国と比べて異常な高水準です。 中国は燃料をくべ続けなければ止まってしまう機関車のようなものです。 投資先である不動産市場が頭打ちになれば、たちまち持続不能な状態になってしまいます。(もうそうなってる) 中国は官民の叡智を結集して、日本の不動産バブルとその崩壊過程を徹底研究してきました。にも関わらず中国は日本と全く同じ過ちを繰り返してしまったのです。 金融システムを破壊せずにこの状況をとりあえず乗り切るにはどうすべか? 答えは一択です。人民元を刷りまくって通貨を切り下げるしかありません。 パンダバズーカがやってくる。 アメリカと中国のどっちが先に倒れるかのチキンレースなのです。 GREAT TAKING 世界恐慌下、米金融システムへの不安が募り取り付け騒ぎが発生し始めた1933年、大統領に就任したルーズベルトは、就任の翌々日から悪名高きBank Holidayを開始しました。 FRB以外の全ての銀行が休業となり、国民は銀行から金も現金も引き出せなくなったのです。この過程で数千もの銀行が廃業に追い込まれ、そういった銀行に預金をしていた米国民は財産を失いました。また、大量のデフォルトも発生し、米国民は多くの資産を差し押さえられました。 FRB(ユダヤ人)が認可を与えた銀行のみが操業再開を許され、そういった銀行は倒産した銀行やデフォルトした国民の資産を吸収し肥え太ったのです。 また、ルーズベルトは国民の金保有を禁止しました。金保有者はディスカウント価格で政府への金売却を強要されました。 金と現金との兌換も禁止され、ゴールドスタンダードを停止する措置にも踏み切りました。 世界恐慌には、米国民の財産没収という側面(目的?)があったのです。 この歴史を踏まえ、「今回も似たようなことやるんじゃねーか?」という憶測(GREAT TAKING)が広まっています。 現在では、あらゆる資産や証券はDTCC (Depository Trust and Clearing Corporation)の下で一元管理されており、財産没収がやりやすい体制になっているのです。 あなたが保有する預金や株券は、本当にあなたの資産でしょうか?? 中央銀行デジタル通貨とベーシックインカム もはや持続不能な程に制度疲弊した中央銀行−フィアット通貨−政府債務の枠組みですが、権力者達が既存の仕組みを延命し、引き続き世界を思いのままに操る企て、それが中央銀行デジタル通貨(CBDC)とベーシックインカムであると私は理解しています。 CBDCが導入されるとデジタルウォレットと個人の納税者番号等が紐付けられ、給料の振り込みと同時に税も公共料金も自動で引き落とされます。プライバシーも脱税の余地もない独裁的監視社会の到来です。 中央銀行が政策金利を変更すると、その金利が直接個人のウォレットに反映され、消費行動すら思いのままに操られます。 社会保障と政府財政のバランスはベーシックインカムによってなされ、生かさず殺さず国民の不満も出ないぐらいの金額が毎月振り込まれます。人類の家畜化です。 何でも自分が正しくて、何でも自分が一番で、何でも自分の思い通りじゃないと気がすまない欧米エリート達が夢見るデジタル独裁社会です。 ところで、CBDCの導入はそのまま上述のGREAT TAKINGと連動します。 もしCBDCが、民間の小口送金をカバーするリテールCBDCであった場合、市中銀行は送金業務を失い、中央銀行が送金のシノギを独占することになります。あるいは、市中銀行がCBDCにペッグされたステーブルコインを発行して、そちらで送金ビジネスに絡むという形になります。 いずれのケースにせよ、リテールCBDC導入となった場合、今みたいに地銀がたくさんある状態は持続不能なわけで、銀行セクターの壮大な合従連衡が必要となるのです。 このシナリオを実現するためには、世界恐慌2.0でも演出して、無理やり地銀をメガ銀行に喰わせ、1930年代を再現する必要があるのです。 GREAT DEFAULT 干ばつによる農業の不作と過度なインフラ投資のため、ザンビアの政府債務/GDP比率は2019年時点で100%近くにまで上昇し、政府支出の30%超がデットサービスに費やされ、最大の支出項目となりました。(今のアメリカみたいですね。) 信用不安から通貨Kwachaは暴落し、通貨危機に陥ったザンビアは2020年11月対外債務のデフォルトを余技なくされました。 通貨の信任を失ったり、インフレがコントロール不能になったりした国家の取り得る選択肢はデフォルト一択になります。これは先進国だろうが覇権国だろうが、債務が国内債務だろうが関係ありません。通貨が死んだ時点でアウトです。 そして、一旦デフォルトして債務リストラクチャリングのフェーズに入ってしまえば、ザンビアがそうっだったのですが、通貨危機が急速に収まるものなのです。 最近、個人的に親交のあるヘッジファンドマネージャーとアメリカの政府債務の落とし所について議論したのですが、彼の返答は驚くべきものでした。
米国債は資産・担保として世界中の金融機関等のバランスシートに組み込まれています。 これがもしデフォルトしてしまうと、世界を道連れにしてデフォルトの無限連鎖が起きてしまうのです。 私はさすがにこのシナリオは避けると思うのですが、たしかにアメリカがもし通貨危機になってしまえば、アメリカといえどもデフォルトしか選択肢がない状態になり得るでしょう。最悪の破壊的リセットです。 昨年、米政府の債務上限撤廃に関する議論のなかで、イーロン・マスクは「米国はデフォルトする。問題はいつデフォルトするかだ」とまで述べました。 マスクの頭脳をもってしても、やはりデフォルトという最悪のシナリオが浮かんでしまうのです。 ミレイノミクス 「世界には4つのタイプの国がある。先進国と途上国と日本とアルゼンチンだ」というのは経済学者の間でよく使われるフレーズです。 かつて世界で最も裕福な国であったアルゼンチンは経済モデルの転換が遅れ、デフォルトとインフレを繰り返す貧しい国となってしまいました。 現在の主要国もこれから似たような状況に陥る可能性もあり、アルゼンチンは未来を生きる国なのかもしれません。 そんなアルゼンチンが変革しなければならないタイミングで、彗星の如く登場した過激な新大統領ハビエル・ミレイは要注目です。 前回投稿で、「アルゼンチンが本当にBRICSに加盟するかは怪しい」と注意書きしましたが、やはりミレイはBRICS加盟を取り止めました。ミレイ自身が西側傀儡ですし、まぁ政局にある国ではこんなちゃぶ台返しも起こり得ます。 これが中国の逆鱗に触れ、命綱の中国人民銀行からのスワップラインもカットされ、いきなり正念場を迎えてしまったミレイですが、彼の政策は要注目でしょう。
経済学者でもあるミレイは「インフレとは貧困である」との考えを持っています。 政府・中央銀行がお金刷りまくれば、その恩恵を真っ先に受けるのは腐敗した政治家であり、経済に還流したお金が最後に労働者に分配される頃にはインフレで恩恵が帳消しなるということです。 だからこそ中央銀行の廃止や経済のドル化、小さな政府・小さな公共サービスを推奨し、インフレを防ぐべく、国家と通貨を切り離すという大実験を行おうとしているわけです。(少数与党なので本当に実現できるか怪しいですが) ミレイからは目が離せません。 話は逸れますが、この「小さな公共サービス」という部分はアゼルバイジャン(ソ連?)にも通じるものがあります。 アゼルバイジャンの平均寿命は70歳程度ってことになってます。ただ実際にアゼルバイジャン人に聞くと、「寿命は60代だ」って答える人がけっこういます。この国の統計データは全部嘘っぱちなので何が本当かは分からないのですが、要は寿命が短いのです。 これは当然で、アゼルバイジャンでは年金システムが貧弱らしく、硬いパンやチーズをかじって飢えをしのいだり、物乞いをしているような老人をけっこう見かけます。いざ体調を壊して病院に行っても、医者が超適当で、先端設備もなく高度な治療は期待できません。その結果、アゼルバイジャン人は勤労期間を終えるとすぐに70歳前後ぐらいでポックリ死んでしまうのです。 ただ、これは若年層の社会保障負担や介護負担が低いということでもあり、日本みたいに老人が若者を食い潰す負のスパイラルに陥るのを防いでるとも解釈できます。 「社会保障が貧弱」→「働き終えたらすぐ死ぬ」→「社会保障負担が軽い」→「社会保障が貧弱」→∞ループ ということです。 生産活動を終えた老人は経済学的には負債です。 アゼルバイジャンで起きていることは組織的な姥捨山ですが、政府が憎まれ役になって負債(老人)を早めに切り捨てることで、社会全体が持続可能になっているとも考えれます。 『社会保障を手抜きすれば、老人がすぐ死んで若者の負担は軽くなるんだ!』という当たり前のことにアゼルバイジャンで気付かされました。 是非この仕組みを日本にも!なんて成田悠輔みたいなことは口が割けても言いません。 GOLD REVALUATION 中央銀行が国債利子等から得たシニョレッジ(通貨発行益)は、国庫に納付されます(一部株主に配当されますが)。日本では日銀納付金と呼ばれるものです。 これは中央銀行の利益・資本が十分ある場合の話であり、現在のように利上げの結果中央銀行が含み損を抱えバランスシートが毀損した状態では国庫納付はできません。FRBもブンデスバンクもカナダ中央銀行もシニョレッジの国庫納付を停止しており、そのため政府財政が逼迫する事態に陥っています。 英国ではあべこべ政府が公的資金を注入してイングランド銀行を救済する方針です。 中央銀行の損失は納税者の負担となるのです。 1930年代、オランダがゴールドスタンダードを停止に踏み切る際、通貨ギルダーを対ゴールドで切り下げ、オランダ中央銀行はその結果生じた金準備のギルダー建て含み益(Gold Revaluation Account)を国庫納付して財政の難局を乗り切りました。 さて、欧米の中央銀行は現在莫大な金準備を保有しており、政府・中銀の財務が悪化するなか、再びGold Revaluationを実施して、この金準備の含み益で財政を建て直すのではないかとの憶測が出回っています。 ただし、フィアット通貨体制の下でGold Revaluationを実施すれば、「フィアット通貨の失敗」というメッセージにもなり得るでしょう。また政府財政を建て直すには、100年前のオランダのように、通貨を対ゴールドで大幅に切り下げた上での価値の洗い替えになると思います。 ゴールドが財政のバックストップとして機能してしまうことで、「ゴールドスタンダード」へ回帰という流れにも繋がりかねないでしょう。悩ましいのです。 欧州の中央銀行は横並びでGDP比で4%程度の金準備を保有しています。 これはいざゴールドスタンダードに回帰した際に不公平が生じないよう、経済規模と金準備の比率を制限する密約があるとされています。(有名過ぎてもはや密約ではない) 世界はフィアット通貨体制の崩壊とゴールドスタンダードへの回帰に備えているのです。 米良美一 前回投稿で、脱ドル化(De-dollarization)について「仮に中印が慎重姿勢でも、ロシアとアラブだけで強引に進める」とコメントしましたが早速動きがありました。 昨年12月にプーチンがサウジアラビアを訪問しました。 訪問団の中にはチェチェンのカディロフの姿もあり、これはガザのPKOにチェチェン軍が参加するということなのかなと理解しています。 注目すべきは、写真右端の米良美一にそっくりな女性、ロシア中央銀行総裁Elvira Nabiullinaです。 このタイミングでロシア中銀総裁がサウジを訪れるということは、「脱ドル化を目的として、ゴールド・コモディティー本位のBRICS通貨体制を構築すべく、サウジとロシアが重要な議題につきバチバチにやり合った」と考えるのが自然でしょう。 ニクソンショックからペトロダラー体制への移行を決定づけたのはサウジです。 ソビエトを崩壊させたのもサウジです。 大局の決定権はサウジにあるのです。 ペトロダラー体制の終焉から早一年、2023年の世界の原油取引の20%はドル以外の通貨で決済されたという衝撃的なニュースも出てきました。 Zoltan Pozsarは、世界は新たなマネタリーシステム(ブレトン・ウッズIII)に移行すると予想し、その研究に特化したシンクタンクをわざわざ設立しました。 Vivek Ramaswamyは「BRICSがゴールドスタンダードに移行するのであれば、米ドルの資金調達コストは跳ね上がる。これに対抗するには米ドルもハードアセットにペッグしなければならない」と米ドルのゴールドスタンダード移行に言及しました。 一歩一歩、ドル基軸通貨体制が音を立てて崩壊していきます。 Multicurrency Mercantilism ゴールドスタンダードはインフレ対策には良いのですが、使い勝手の悪いシステムでもあり、本当にそっちに移行するかはまだまだ分かりません。 目先の変化として、とりあえず世界が向かうのはMulticurrency Mercantilism(多通貨重商主義)でしょう。 この分野は私も全くキャッチアップできてないのですが、要は交易重視のマネタリーシステムで、交易で外貨・金を貯めた国が裕福になるというコンセプトです。 また決済にはドルを介さず(脱ドル化)、各々の国の通貨を利用するというものかと理解しています。 前回投稿で言及したように米国やアングロ系の国々は通貨(空気)を輸出したり、投資を受け入れたり、要はマネーゲームで他国の財布を使って潤っているわけで、これが交易ベースのMulticurrency Mercantilismに移行すると、欧米は今までような購買力は維持できなくなるでしょう。 また、ドルをバイパスされればドルの需要は一気に減少するので、為替面でも不利になると思います。 既に世界で100ヶ国近くがドルを減らし、自国通貨での交易に移行すると宣言しています。
上手くいくかどうかは分かりませんが、世界は急速にドル・SWIFTから離脱して、Multicurrency Mercantilismに向かっているということです。 ベトナム戦争による財政赤字と経常赤字そして金準備不足が顕在化し、ドルの危機的状況が待ったなしとなった1971年、西ドイツは固定レートでのマルクとドルの交換を停止し、英仏がドル準備と金との兌換を要求しました。 システムとして持続不能になったブレトン・ウッズ体制はここに崩壊し、ニクソンショックが起きました。ドルは金との兌換を停止(デフォルト)、フィアット通貨として変動相場制に移行することとなったのです。 アメリカがどんなに強大な国であっても、仕組みとして機能しなくなり、ユーザーが「ダメ!」と言ったシステムは維持できないのです。 さて、サウジはニクソンショック以降ドルのバックストップとなっていたペトロダラーの枠組みを放棄し、世界100ヶ国近くが既にドル基軸通貨体制に「ダメ!」と言っている状態です。 ドル基軸通貨体制は果たして持続可能でしょうか?? 個人的には、グローバルサウスの国々がある日突然ドルの使用をBANするのではないかと勘ぐってます。 途上国の多くは対外債務国なので、ドルをBANしてドルが暴落すれば、彼らは債務免除のような状態になってお得なのです。 HYPER-BITCOINIZATION
要は、Bitcoin・暗号資産を本格的にアメリカの金融システムに組み込むにあたって、Binanceが価格決定力を有し、中国人(CZの国籍は一応カナダですが)が業界を仕切るという体制は、アングロサクソンには受け入れられないのです。 CZが亡きものとなった今、これからはウォールストリートがBitcoinの市場を仕切るということです。 脱ドル化が現実的な驚異となりつつある今、いざという時のために政治的に中立な暗号資産にエクスポージャーを持っておくことは米国にとってリスクヘッジになるでしょう。 BRICSに覇権を取られるぐらいなら、暗号資産をプッシュした方がまだマシだと米政府は考えているかもしれません。 Friedrich Hayekは生前、国家による通貨発行の独占は終焉を迎え、民間が発行した通貨が自由市場で競い合う未来を予言していました。 Zoltan Pozsarは、彼が今まで提唱してきたマネタリーシステムの改革案に関する提言は、ほぼほぼBitcoinの設計思想と合致すると述べています。 インフレ耐性も、接収・制裁リスク対策も、デジタル対応も、あらゆる通貨の欠点を克服したのがBitcoinです。 今次リセットにおいて、Bitcoin・暗号資産は大きな役割を担うのかもしれません。 また、もしBRICSが脱ドル化を進め、コモディティーにペッグされた通貨が今後主流になるとしたら、FXやコモディティー市場はボラティリティーが低下した退屈なアセットクラスとなる可能性があります。 そうなった時、Bitcoin・暗号資産が投機マネーの受け皿としても、より大きな存在感を示すようになるのではないでしょうか。 ちなみにCZとイーロン・マスクは元同級生です↓ 南北戦争2.0 奴隷制継続等の論点で米国が南北で二分された1860年の大統領選、共和党は南部に地盤を有さず、リンカーンは南部諸州で大統領候補として立候補すらできていない状態でした。こうして南部州の民意を問うことなく大統領となったリンカーンですが、就任後に南部諸州は独立を宣言し、米国はそのまま南北戦争へと突入していきました。 国が二分され、コロラド州とメーン州がトランプの大統領選出馬資格を剥奪しようとしている現在の状況は、南北戦争当時の米国と酷似しています。 ところで、バイデンの勝利に終わったコロナ禍での2020年米大統領選挙ですが、私は本当はトランプの圧勝だったのではないかと思っています。 パンデミックという特殊事情もあり、本人確認をしない郵送投票が全体の46%を占めた前回の大統領選挙では、不在者投票と本人投票とで、もはや論理的な説明が不可能な程の乖離が発生していました。 投票方法別の結果を公表している15州について内訳を見てみると↑、本人が投票所を訪れる当日投票ではほぼトランプが圧勝していたのです。 一方で、本人確認をしない不在者投票ではバイデンが圧勝しています。 ちなみに2016年以前の大統領選挙では不在者投票と本人投票でここまでの乖離は発生していません。 直前の世論調査と比べてみても、過去40年間で最大のエラーが発生しており、調査機関もなんでこんなに世論調査が外れたのか説明がつかないと頭を抱えています。 そりゃそうです。 2020年の米大統領選挙では、主に民主党側で、郵送投票や開票作業を中心に、空前絶後の選挙不正が行われたのですから。
Washington Post / University of Marylandの調査によると、36%の米国有権者がバイデンは正当に選任された大統領ではないと回答しています。 今年の大統領選挙で、もし民主党が同じような不正をしたら、冗談抜きに南北戦争のような内乱が起きてもおかしくないでしょう。 昨年、フランスもロシアも内乱に突入しかけましたし、現在ドイツも革命前夜みたいな状況です。 内乱はもはや歴史の教科書の中の話ではなく、主要国ですぐにでも起こり得るものだと認識した方がよいでしょう。 もし内乱に突入したとして、米軍やFBIの偉い人は民主党側なわけですが、現場の軍人や警官はかなりの割合がトランプ側につくのではないでしょうか? 2024〜米国史上最も重要な大統領選挙へ〜 Jeffrey Gundlachは、今年の大統領選挙を機に、米国はMulti-Generational Reset(今後数世代に渡り影響を及ぼすリセット)に突入すると警鐘を鳴らしています。 間違いなく、米国史上最も重要な大統領選挙になるでしょう。 南北戦争以降ここまで米国内が分断されたこともなければ、これほどまでに世界の行く末に影響を及ぼす大統領選挙もなかったでしょう。 Bill Ackmanは、バイデンでは民主党に勝ち目はなく、このままではトランプが大統領になると言っとります。バイデンを降ろして、Dean Phillipsを民主党候補にせいと口走り始めました。 Roger Stoneは、バイデンじゃ無理だから、ミシェル・オバマを民主党の候補にしようと今さらなことを口走ってます。 風はトランプに吹いているのです。 Vivek RamaswamyとRon DeSantisは、共和党内の候補者争いから撤退し、トランプを支持することを決めました。おそらくRobert F. Kennedy, Jr.もトランプ陣営に加わるでしょう。 日本のメディアが激推しする"賄賂差別戦争オバちゃん"ことNikki Haleyは、引き立て役&トランプが暗殺された場合の代打要員として、しばらく共和党予備選に残るのでしょう。 Doug Caseyは意外にも民主党が有利だと主張しています。理由は「民主党の方が不正が得意だから」だそうですw たぶん、民主党は今度は不法移民に選挙権を与えて、移民票で勝つつもりなんだと思います。トランプは移民の強制送還を公約としているので、移民に選挙権が与えられたら移民はみんな民主党に投票します。あるいは世界大戦に突入した場合、市民権と引き換えに不法移民を最前線に送り込むつもりなんでしょう。 Doug Caseyはまたこうも述べています。「どちらが勝っても、ハッピーエンドや平和的な結末はあり得ないだろう」 NewsomとVivekの新時代 昨年11月のサンフランシスコAPECにて、なんと中国の習近平とカリフォルニア州知事のGavin Newsomのタイマン会談が実現しました。一介の知事としては、異例の大抜擢です。 これにより、Balaji Srinivasanはバイデンの後継者はNewsomであると主張しております。 おそらく2028年はNewsomを民主党の表の顔として大統領選を戦うのでしょう。 対する共和党は、(日本のメディアがひた隠す)Z世代に大人気の若きVivek Ramaswamyが次世代を担うのではないでしょうか? 強引なトランプと対象的に、融和を促すVivekは国内で対立の深まる米国に最適なリーダー像でしょう。こいつバックグランドは怪しいですが、ディベートは抜群に強い。 トランプが暗殺されたり、バイデンが世界大戦を始めたりしない限りは、11月にトランプが新大統領に就任するでしょう。 しかし、いかにトランプといえど、この難局を首尾よく乗り切るのは絶対無理です。まともな評価は得られないでしょう。 AFTER TRUMPを見据えた若きリーダー達の争いから目が離せません。 ウクライナとユーロとポーランド 当ブログではウクライナ戦争開戦直後の段階でロシアの経済統計に目を通しておりましたので、
ウクライナの若者は逃げ出すか戦死するかしてしまい、もう継戦能力はありません。Douglas Macgregorはウクライナ軍の戦死者数は40万人と推計しています(昨年8月時点)、本当かどうか知りませんが。 ウクライナ軍の平均年齢は今や43歳で、女性やダウン症の兵士が前線に駆り出されています。 イスラエルのガザ侵攻以降は、「もうウクライナにかまってらんね〜」と言わんばかりに、ウクライナ支援に対する否定的な論調が目立ってきました。 スイスにて(ロシア不在で)和平協定に関する議論を始めるなど、潮時の空気感が漂っています。 プーチンとしてはオデッサまで落としたいところですが、あんまり攻め込みすぎるとアメリカが参戦せざるを得ない状況になっちゃうので、それは米露双方望むところではなく、米大統領選の様子を見つつ、習近平かトランプをヒーローにしてどこかで手打ちというのも考えていることでしょう。 昨年12月、アルゼンチン新大統領ミレイの就任式にゼレンスキーが出席して話題となりましたが、おそらくゼレンスキーはアルゼンチンへの亡命をお願いに行ったのではないかと思っています。 さて、↑Centre for European Policyの研究はとても興味深いです。 ユーロの導入によりドイツとオランダ(ロッテルダム港)は経済的に恩恵を受け、逆にイタリアやフランスは巨額の富が流出したとのことです。 けっこう荒い試算ではあるのですが、まぁ概ねその通りなんでしょう。 為替を継続的に切り下げて製造業の競争力を維持していたイタリアは、ユーロ導入に伴い強いドイツマルクにペッグされたような形になり競争力を失いました。また国境がなくなったため、EU圏全体がドイツ製品の市場のような状態になりました。 こうしてドイツが稼いだ経常収支はドイツ人の観光・投資という形で欧州に還流されるのですが、手持ちのユーロをユーロ圏で利用するだけなので、ドイツにとって為替の切り下げは発生しません。ドイツ人は為替を気にすることなく、どんどん欧州の資産を抑えることができたのです。 ユーロとは、第四ライヒ・ナチス帝国が、おっと失礼、ドイツが欧州を経済支配するための枠組みなのです。 前回投稿で指摘した通り、この仕組みは安いロシア産ガスによってドイツの製造業が競争力があるという前提です。 その前提が壊れた今、ドイツでは急速に産業空洞化が進んでいます。 ようこそ失われた10年へ。 もしこのままドイツが衰退する流れになれば、ポーランドが欧州の超大国として台頭してくれるかもしれません。 バランスの良い経常収支構成とGDPの堅調な伸び、軍事力の増強等、ポーランドのプレゼンスの拡大は目覚ましいものがあります。 ウクライナのゴタゴタに便乗してポーランドがウクライナ西部を併合する流れになれば、ウクライナの豊かな石油・ガス資源を取り込み、名実ともに欧州の超大国となり得るでしょう。 さて、急成長中のポーランドは自国通貨ズウォティを利用しており、ユーロを採用する予定もありません。 ポーランドがもし超大国になったとして、その時ユーロの存続意義はあるでしょうか? それ以前にイタリアやフランスがユーロを利用し続けるメリットはあるでしょうか? また別のシナリオで、世界がゴールドスタンダードに移行したとすると、各国の購買力は各国中央銀行の金準備に比例します。 金が共通通貨として機能する状況で、他国の信用リスクに晒されてまで共通通貨ユーロを継続するでしょうか? 果たして10年後にユーロという通貨はまだ存在しているでしょうか? 日沈む国 FRBセントルイスは、日本政府+日本銀行+ゆうちょ銀行+GPIFを合算した、連結日本政府バランスシートを作成しました。 これを見てみると、調達サイドは低金利の政府国債と日銀当座預金(日銀が刷った円)でまかなわれております。 一方、資産サイドは財政投融資に加え、GPIF・外為特会の外貨運用も大きいです。調達サイドに比べ、足が長くリターンの高い商品で運用されています。円安で為替差益も出ています。 2021年時点で資産・負債を合算したバランスシートサイズは20兆ドル(GDP比500%)にもなり、為替ストラテジストのGeorge Saravelosはこれは20兆ドルのキャリートレードであると指摘しています。 そして、この仕組みはインフレになったら壊れてしまい、また、日銀が金融緩和をやめるのか継続するのか、いずれにせよこのバランスシートは日本社会に破壊的な結末をもたらすと警告しています。
さて、この先一体日本に何が起こるか?オプションは3つです。
八方塞がりなのです。 昨年の日銀新総裁人事では、日銀出身者も財務省出身者も総裁就任依頼を固辞しました。こんなの誰もやりたくたいないですよね。 学者出身者として初めて日銀総裁に就任した植田和男氏は、状況を理解した上で、おそらくA級戦犯の汚名を被る覚悟で敗戦処理の役目を引き受けたのだと思います。 佳子さまの花婿 日本人はすっかり忘れてしまっているようですが、ほんの80年前まで日本は中国を植民地支配していました。 さて、もし本当にBRICSが欧米覇権を終焉させ、中国が世界を仕切るような状況になったと仮定しましょう(というか人類史はほとんど中国が仕切ってた)。 中国が、かつて日本に支配された「日本>中国」の状態ままで黙っているはずがありません。 必ず日本に苛烈な仕返しをし、日本人の尊厳を踏みにじるようなイベントを持ってきて、力づくで「中国>日本」となるような歴史の上書きをし、全日本人を屈服させようとしてくるでしょう。 それが尖閣諸島の併合なのか、中国軍の日本駐留なのか、シーレーンの封鎖なのか、遣唐使の復活なのか、あるいは経済制裁なのか分かりませんが、絶対になにか仕掛けてくるはずなのです。 もし自分が中国共産党のお偉いさんだったら、私なら適当な中国共産党幹部の三男坊あたりと佳子さまを結婚させます。 私は下衆な性格なので、下衆の考えることは手に取るように分かるのです。 中国共産党の中にこのシナリオを考えている奴はいると思います。 中国がもし本気で佳子さまを要求してきた時、日本に断る力もないでしょう。 このシナリオが嫌ならとっとと佳子さまを嫁に出しちゃいましょう。 お相手は山の王子でも川の王子でも、小室圭を一夫多妻制で眞子さまとシェアでも何でもいいです。 大惨事世界大戦 前回投稿にて「中東全域を巻き込んだ地域紛争あるいは世界大戦」が発生しかねないと嘆いてしまいましたが、早くも中東が燃え上がっています。 まさかフーシ派がここまで前のめりに紅海の裏側からミサイルぶっ放してくるとは思ってませんでしたが、当面の着火点はイエメンのようです。 紅海は欧米系の船がほぼ運航できない状態になりました。 これはアメリカにとって痛いところです。海上交通の安全保障は米軍の十八番であり、これこそが米国が超大国である証でもありました。 しかし今回のイエメンの攻撃により、「アメリカの同盟国だと逆に海上交通が危険に晒される」という状況ができてしまったわけです。 また一つアメリカの優位性が失われていきます。 少し視野を広げると、イラク・シリアが米軍基地を攻撃し、ニジェールではクーデターが起き、北朝鮮はミサイルぶっ放し、ベネズエラも軍事行動を匂わせています。 グローバルサウスは欧米との全面衝突を避け、地理的に分散したヒット&アウェイで戦う戦術のようです。 さて、中国のTwo States Solutionを蹴ったイスラエルはとことん戦い抜くしかない状況です。 このままもし欧米覇権が終焉すれば、カラバフのアルメニア人ように、ユダヤ人はイスラエルから追い出されることになるでしょう。 残された手段は力ずくでパレスチナ人を皆殺しにして追い出し、欧米を引きずり込んで戦線を拡大するしかないのです。 前回投稿で欧米+イスラエルの狙いはエジプト・アルジェリアかもしれないと言及しましたが、早速イスラエルがエジプトとの国境のPhiladelphi Corridorにちょっかい出してます。 ここでイスラエルが軍事行動を取れば、即エジプト軍との衝突になります。 どうもイスラエル+米英は世界大戦辞さずといったところまで、腹をくくっているように見えます。 忘れてはいけないのは、欧米には核戦争のオプションがあります。適当なグローバルサウスの資源国を核攻撃して力ずくで屈服させ、恐怖支配で覇権を維持するというシナリオも全然あり得るのです。 一方で、欧州は腰が引けてきたように見えます。 米国が立ち上げた紅海での対イエメン軍事作戦Operation Prosperity Guardianから、スペイン・イタリア・フランスがバックレました。 欧州諸国にも「これ以上敵作ったらマズいんじゃね?」という空気が漂い始めているのです。 面白かったのは、Game of Thronesのキャスト達が、南アフリカによるICJへのイスラエル提訴を支持する声明を出したことです。 これまで体制のど真ん中にいて、嬉々としてイスラエルによるジェノサイドを応援していた欧米白人達が、潮目が変わったのを感じ取り、自分だけでも助かろうとして、欧米を裏切り始めたのです。 米英が爆弾を落としている裏側では、中国はミャンマーの停戦を実現しました。 中国は着々と平和的覇権国としての実績を積んでいるのです。 最前線より 思えば私はアゼルバイジャンで凄まじいものを見たのかもしれません。 振り返ってみると、
法と秩序に基づく国際社会が崩れ去り、暴力が支配するようになった21世紀の世界、その大きなうねりの最前線にはいつもアゼルバイジャンがいました。 ソビエトとテュルクと民族主義が色濃く残るこの軍事独裁国家には、本能のままに敵を根絶やしにし、嘘で塗り固めたプロパガンダを振りかざし、力ずくを版図を書き換える民がいました。 このユーラシア大陸の歴史の生き字引のような国の、決して教科書には載らない克明な観察日記を残すことができたのは、大きな財産であったと自負しています。 もちろん学術的な価値は全くありません。 外人エクスパットや日本人居住者もみんな私と似たようなこと言うので、この国には間違いなく本ブログに書いたような傾向は存在するのですが、それを証明せよと言われてもできません。 あくまで、一個人の感想文です。 圧倒的なフォロワー数を武器に、日本人に欧米崇拝的価値観を植え付ける"マクロンの洗脳エージェント"こと西村ひろゆき氏がこんなブログを見たら、こうつぶやくでしょう。 「それってあなたの感想ですよね?」 「愛は地球を救う」をテーマに、数少ない読者の皆様の心無い誹謗中傷に励まされながら5年間走り続けてきたアゼルバイジャン移住ガイドですが、本投稿をもって"完走"とさせて頂きたいと思います。 とても酷い内容ですが、貴重な真実の記録でもあると思うので、ウェブサイト自体はしばらく公開したままにしようと思います。 アゼルバイジャン移住ガイドは終わってしまいますが、一度でも目を通して頂いた暇人な読者の皆様とは、どんなに離れていても心はそばにいると思っています。 それでは皆様良い一年を。
2 コメント
Ётам
1/30/2024 09:58:05 pm
もう更新されないのですか。。。寂しい限りです。アゼルバイジャン訪問をきっかけにこのブログに辿り着きましたが、気づけば熱心な読者になってしまっていたようです。
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管理人
1/30/2024 10:21:59 pm
誹謗中傷以外のメッセージを頂くのは久しぶりです。ご愛読頂きありがとうございました。
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